幼なじみの彼
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放課後。
自転車置場に向う途中の廊下で、不意に幼なじみの彼が私の肩に顎を乗せてきた。
私は無視して先に進む。
彼は私の肩に顎を乗せたままついてくる。
器用な奴め。
「何しとん?」
「浮遊霊」
「歩いてるやん」
「じゃあ、背後霊」
「はいはい」
私が素っ気ない態度をとると彼はシュンとして唇を尖らせていた。
さ、アホは放っておいて、早く帰ろう。
数分後。
河川敷を自転車ではしっていると、後方から自転車に乗った彼が、私の顔を見ながら横切った。
「横切る顔ー」
「横向いてるだけやん」
私がツッコミを入れると彼はシュンとして自転車の速度を落とした。
「遠ざかる顔ぉ……」
私は彼の言葉を聞き流し、自転車の速度を上げた。
振り向くと彼が「待てや!」と、必死の形相で追いかけてきていた。
やれやれ、何がしたいのやら。
きっと彼は気付いていないだろう。
私、そんなあんたの事……。
好き、よ。
自転車置場に向う途中の廊下で、不意に幼なじみの彼が私の肩に顎を乗せてきた。
私は無視して先に進む。
彼は私の肩に顎を乗せたままついてくる。
器用な奴め。
「何しとん?」
「浮遊霊」
「歩いてるやん」
「じゃあ、背後霊」
「はいはい」
私が素っ気ない態度をとると彼はシュンとして唇を尖らせていた。
さ、アホは放っておいて、早く帰ろう。
数分後。
河川敷を自転車ではしっていると、後方から自転車に乗った彼が、私の顔を見ながら横切った。
「横切る顔ー」
「横向いてるだけやん」
私がツッコミを入れると彼はシュンとして自転車の速度を落とした。
「遠ざかる顔ぉ……」
私は彼の言葉を聞き流し、自転車の速度を上げた。
振り向くと彼が「待てや!」と、必死の形相で追いかけてきていた。
やれやれ、何がしたいのやら。
きっと彼は気付いていないだろう。
私、そんなあんたの事……。
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公開:18/10/20 23:58
むう宿題・恋愛編
7/10 幼なじみ
まったり。
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2020年…63本
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2018年…320本 (5/13~)
壬生乃サル(MiBU NO SARU)
Twitter(@saru_of_32)
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