せっけん
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「あの、先輩。近いんですけど」
「だって山田くんの肌、すごい綺麗。なんの石鹸使ってるの?」
営業の山田くん。今どきの男の子だけど、きめ細やかな対応で顧客にも人気。さっぱりした性格も上司ウケが良い。私は、彼の肌の秘密が知りたい。
「だからってそんな接見されても」
「だってね、小鼻のところも…」
「え?どこですか?」
彼が顔を上げたとき、2人の唇が触れた。
「ごめん!山田くん、今のは事故で。どうか水に流して」
私は、しゃぼん、と肩を落とす。
「無理です。それに今の、僕がわざとやりました」
「え」
「泡沫の恋にしたくないので」
彼は、あわてふためく私の腕を引き寄せ、優しく包み込む。心地よい石鹸の香りに、洗脳されそう。
「先輩は繊細すぎです。僕が、守りますからね」
しっとりとした彼の声に耳を傾け、私は願う。
どうか、この恋がはじけませんように。
「だって山田くんの肌、すごい綺麗。なんの石鹸使ってるの?」
営業の山田くん。今どきの男の子だけど、きめ細やかな対応で顧客にも人気。さっぱりした性格も上司ウケが良い。私は、彼の肌の秘密が知りたい。
「だからってそんな接見されても」
「だってね、小鼻のところも…」
「え?どこですか?」
彼が顔を上げたとき、2人の唇が触れた。
「ごめん!山田くん、今のは事故で。どうか水に流して」
私は、しゃぼん、と肩を落とす。
「無理です。それに今の、僕がわざとやりました」
「え」
「泡沫の恋にしたくないので」
彼は、あわてふためく私の腕を引き寄せ、優しく包み込む。心地よい石鹸の香りに、洗脳されそう。
「先輩は繊細すぎです。僕が、守りますからね」
しっとりとした彼の声に耳を傾け、私は願う。
どうか、この恋がはじけませんように。
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公開:18/10/21 12:58
結婚し、幸せになりを潜めて3年。
再び書きたくて登場。
多分そのうちまた消える。
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