森の洋服屋さん

１匹の犬が森へ迷い込んだ。「さてどっちに行ったらいいのやら」と思案してると、泣いている子リスに会った。どうやら転んで大切なズボンを破ってしまったようだ。「私が直してあげるよ」と犬は鞄から針と糸を取り出し近くにあった紅葉の葉を子リスのズボンに縫い付けた。秋らしいズボンになったのを見て子リスは大喜び。これをきっかけに犬は森の洋服屋さんを始めました。野を駆ける動物たちはすぐに洋服がダメになり困っていたので、森の洋服屋さんは大繁盛。森の動物たちが毎日のようにやってきます。
また特注品もあり、その内容に頭を悩ませることもしばしば。キツネの「俺のカッコイイ耳に合うツノ付き帽子作ってくれよ」や、白いウサギの「白は嫌！レインボー色の服を作って！」など。「目が大きくって」と悩んでるふくろうに大きなくるみボタンを装飾した洋服を作ると「あなたって最高！」って。森の洋服屋さんはいつも喜びと笑顔でいっぱいでした。