やわらか素材の下駄

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「オス!先輩、何のご用でしょうか」「おう!今日はお前に見せたいものがあるんだ」
「はあ、それは、下駄、ですね...」
「そうだ。しかしタダの下駄ではない。これは、やわらかい素材の下駄なんだ」
先輩は下駄をさする。
「わが高校の伝統ある応援部だが、今はお前と俺の2人しか部員がいない。もっと魅力的な部にするために、新しいものを取り入れたいと思うんだ」
「で、その下駄ですか?」「おう、これは、再生可能な素材を使用していて、地球や環境にもやさしい」
「確かに普通の木製だと、使い捨てでありますね」「そうだ」先輩は胸を張った。
「学帽、学ラン、そしてやわらかい下駄。カッコいいだろう」
先輩は、部室の中を歩く。「どうだ、足どりも軽くなる」
「はあ。でも先輩、こういう事で、新しい部員は増えますか?」「大丈夫だ。男はもちろん、女の子からも注目されるだろう」
「先輩、それは硬派ではなく、ただの軟派ですよ」
青春
公開:18/10/20 10:05
更新:18/10/20 21:33

tamaonion( 千葉 )

雑貨関連の仕事をしています。こだわりの生活雑貨、インテリア小物やおもしろステーショナリー、和めるガラクタなどが好きです。

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