どうでもいい

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死後、人生でどうでもよかった時間を返してもらえた。

信号待ち。
退屈な会議。
見たくもない広告。

合計すると、7年もあった。

「この7年を、もう一度生きられます」

俺は喜んだ。

「ただし、返却された時間の中でしか過ごせません」

7年間、信号を待ち、会議に座り、広告を見た。

それでも、ときどき妻に会えた。

生前、何度も聞かされた、どうでもよい話。

「それで?」

今度は、最後までちゃんと聞いた。

俺はずっと勘違いしていた。

それは、どうでもよい話ではなかった。
SF
公開:26/11/03 04:20
更新:26/11/03 05:10

独白世人( 日本 )

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