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友だちの家に泊まった夏の夜、歯ぎしりみたいな音で目を開けると、男が友達の足元にうずくまり、右足の小指をキリキリとネジを緩めるみたいに捩じっていた。薄目で見ていると小指が外れて、次に右足の親指を同じように捩じって外すと、そこに小指を嵌め、小指だった場所に親指を嵌めた。それから、右足人差し指と薬指を入れ替え、左足も同様にした。わたしは(逆になっちゃった)と思った。男はさらに、右足首と左足首を入れ替え、膝下、股下も入れ替えた。(元にもどったのかな)
その後、男はさらに左右の手の指、手首、肘下、腕も入れ替えた。(終わり、だよね?)
だが、終わらなかった。男は友達の顔を捩じり始めたのだ。(顔に左右なんて……)と思ったとき、男がわたしを見た。
「ヒッ」
と声を上げると男は消え、朝になった。
「おはよう。眠れた?」と友達が大きく伸びをして、首を振りながらこう言った。
「あとで、締め直してくれる?」
その後、男はさらに左右の手の指、手首、肘下、腕も入れ替えた。(終わり、だよね?)
だが、終わらなかった。男は友達の顔を捩じり始めたのだ。(顔に左右なんて……)と思ったとき、男がわたしを見た。
「ヒッ」
と声を上げると男は消え、朝になった。
「おはよう。眠れた?」と友達が大きく伸びをして、首を振りながらこう言った。
「あとで、締め直してくれる?」
ホラー
公開:26/10/25 09:20
更新:26/10/25 10:15
更新:26/10/25 10:15
星新一さんのようにかっちりと書く素養に乏しく、
川端康成さんの「掌の小説」のように書ければと思うので、
ショートショートとはズレているのかもしれないです。
オチ、どんでん返し、胸のすく結末。はありません。
400文字、おつきあいいただければ幸いです。
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