一年前から届いた便り

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少し肌寒いような、まだ暑いような。そんな曖昧な秋の日、私はふと思った。そろそろコタツを出そうか。
メモ帳を開き、昨年の記録を調べてみると、コタツを出したのは今日からちょうど一週間前だった。
偶然だろうか。それとも、手帳の中の自分が、今年の自分に何かを伝えようとしているのだろうか。
私は決心した。じゃあ、今日出そう。
押し入れから毛布や掛け布団を取り出し、準備をした。すると、部屋の空気が少しずつ変わり始めた。
まだ電源も入れていないのに、どこか懐かしい温もりが漂ってくる。
ふと手帳に目をやると、昨年の記録の隣に、見覚えのない文字があった。
今年も、ちゃんと間に合ったね。
誰が書いたのだろう。私はそんなことを書いた覚えはない。
窓の外では、風がひとつ、木の葉を揺らした。
もしかすると、季節は一年前の自分から届く手紙なのかもしれない。
コタツは、その手紙を受け取るための、不思議な郵便受けかな。
ファンタジー
公開:26/10/16 12:22

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