なぞの絵

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ある美術館に、一枚の奇妙な絵が飾られていた。

作者、作品名、制作年、すべてが不詳の抽象画だった。
その絵は『なぞの絵』と呼ばれ、評論家たちは議論した。

「人間の存在を描いたものだ」
「いや、孤独を描いたものだ」
「終末を表現している」

やがてメディアにも取り上げられ、美術館は連日大盛況となった。

ある日、若い学芸員が展示室を整理していると、誤って『なぞの絵』を落としてしまった。
絵は横倒しになった。

「あ……」

学芸員は、あることに気づいた。
この絵は、横向きだったのだ。

そこに描かれていたのは、ただの、『すべり台』だった。
その他
公開:26/09/13 07:00

加賀美 秋彦

加賀美 秋彦と申します。
2025年4月から、ショートショートを書き始めました。
色々なジャンルの作品を書いています。
よろしくお願いします。

作品イラストはフリー素材やAIで作成したものです。

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