名画でショート123『絵画』(ジョアン・ミロ)

1
2

人類が「文字」を持たなかった時代。
彼らは情報を伝えるのに絵を使った。
星々が煌めくなか、赤い太陽が昇った。神官たちは天変地異の前触れと恐れ、太陽を崇め、怒りを鎮めようと祈りをささげた。
その祈りのおかげか、何事もなく陽は沈み、翌日にはいつも通りの太陽が顔を出した。
神官たちはこの叡智を伝えるために、壁画を残した。単純な記号と図形。
後世のひとたちは、壁画を見て思った。
「鍋の中に、赤いまんじゅうと何らかの調味料を入れる絵だ。これは古代人が調理をしていた証拠ではないか」
絵で物事を伝えるのは、実に難しい。
その他
公開:26/08/29 08:02

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容