1
2
「『黒いかき氷』はいかがですかー」
夏祭り。屋台の店主の声が響いていた。
「黒って、何味?」
男の子が尋ねた。
「食べてみればわかるよ」
店主が黒いかき氷を差し出すと、男の子は一口食べた。
「おいしい!」
隣にいた父親も黒いかき氷を買って食べた。
「甘いですね。それに、どこか懐かしい」
「……痛っ」
父親は頭を押さえた。
「お父さん、どうしたの?」
「いや……なんでもない」
父親の顔は赤くなっていた。
やがて、周囲の大人たちも次々と頭を押さえ始めた。
その横で、子供たちは平然と食べている。
「この黒いシロップは、何なんですか?」
「黒歴史シロップです」
「黒歴史?」
「ええ。痛い記憶を、甘いシロップにしているんですよ」
「なるほど。でも、なんで子供たちは平気なんですか?」
店主は子供たちを見つめた。
「この子たちには『まだ』、黒歴史はありませんから」
夏祭り。屋台の店主の声が響いていた。
「黒って、何味?」
男の子が尋ねた。
「食べてみればわかるよ」
店主が黒いかき氷を差し出すと、男の子は一口食べた。
「おいしい!」
隣にいた父親も黒いかき氷を買って食べた。
「甘いですね。それに、どこか懐かしい」
「……痛っ」
父親は頭を押さえた。
「お父さん、どうしたの?」
「いや……なんでもない」
父親の顔は赤くなっていた。
やがて、周囲の大人たちも次々と頭を押さえ始めた。
その横で、子供たちは平然と食べている。
「この黒いシロップは、何なんですか?」
「黒歴史シロップです」
「黒歴史?」
「ええ。痛い記憶を、甘いシロップにしているんですよ」
「なるほど。でも、なんで子供たちは平気なんですか?」
店主は子供たちを見つめた。
「この子たちには『まだ』、黒歴史はありませんから」
その他
公開:26/08/19 14:08
加賀美 秋彦と申します。
2025年4月から、ショートショートを書き始めました。
色々なジャンルの作品を書いています。
よろしくお願いします。
作品イラストはフリー素材やAIで作成したものです。
note
↓
https://note.com/a_kagami
X(Twitter)
↓
https://x.com/kagami_short2?s=21
ログインするとコメントを投稿できます
加賀美 秋彦