0
1
『思い出、買い取ります』
そんな看板を掲げた小さな店が、街の裏通りにできていた。
男が店に入ると、「オーナー」と書かれた名札をつけた男がいた。
「本当に思い出を買い取るんですか?」
「ええ。例外もありますが、どんな思い出でも買い取ります」
男は棚を指差した。
「これはいくらですか?」
「『初めて海外旅行に行った思い出』は、三万円です」
「買う人がいるんですか?」
「ええ。思い出だけでも欲しい人は多いんですよ」
「私の思い出も査定してください」
「もちろんです」
男は思い出を話した。
子供の頃、父と公園で遊んだこと。母の作った夕食を家族で食べたこと。初めて自転車に乗れたこと。
「申し訳ありません。その思い出は買い取れません」
「価値がないんですか?」
「そうではありません」
オーナーは、査定表を差し出した。
金額の欄には、こう書かれていた。
『プライスレス』
そんな看板を掲げた小さな店が、街の裏通りにできていた。
男が店に入ると、「オーナー」と書かれた名札をつけた男がいた。
「本当に思い出を買い取るんですか?」
「ええ。例外もありますが、どんな思い出でも買い取ります」
男は棚を指差した。
「これはいくらですか?」
「『初めて海外旅行に行った思い出』は、三万円です」
「買う人がいるんですか?」
「ええ。思い出だけでも欲しい人は多いんですよ」
「私の思い出も査定してください」
「もちろんです」
男は思い出を話した。
子供の頃、父と公園で遊んだこと。母の作った夕食を家族で食べたこと。初めて自転車に乗れたこと。
「申し訳ありません。その思い出は買い取れません」
「価値がないんですか?」
「そうではありません」
オーナーは、査定表を差し出した。
金額の欄には、こう書かれていた。
『プライスレス』
ファンタジー
公開:26/08/16 13:47
加賀美 秋彦と申します。
2025年4月から、ショートショートを書き始めました。
色々なジャンルの作品を書いています。
よろしくお願いします。
作品イラストはフリー素材やAIで作成したものです。
note
↓
https://note.com/a_kagami
X(Twitter)
↓
https://x.com/kagami_short2?s=21
コメントはありません
ログインするとコメントを投稿できます
加賀美 秋彦