天気大王

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ある朝、ベランダで洗濯物を干していると、見知らぬ老人が空からこちらを見て言った。
十一時二十三分から、雨が七分間降りますぞ。
冗談だと思ったが、時計がその時間を指した瞬間、大きな雨粒が降ってきた。
貴方は? 天気大王です。
以来 私は大王に天気を尋ねる様になった。
今日は午後二時十五分から十分間、雨その後は夕方まで快晴。
何と有り難い。突然のゲリラ雨で洗濯物をびしょ濡れにする事も無くなった。
部屋干しは衛生面も気になる。
だから晴天にはベランダへ出し、雨の前に取り込む、それだけで洗濯はうんと楽になった。
ある日、いつもの様に礼を言うと、天気大王は笑った。
明日は午後三時十二分から、一分間だけ雨ですぞ。
一分だけ? さよう、但しその雨を絶対見逃すでないぞ。
翌日、その一分間だけ、大王が空中から金色に輝く金粒雨をベランダに降らしてくれた。
一分後には老人の姿はもう消えていた。
ファンタジー
公開:26/08/12 14:40

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