黒猫と見えすぎる少年

0
1

 青空の下、公園のブランコでたそがれている。本当なら学校で授業を受けている時間だ。
 前髪に隠れるように俯いていると、足音が聞こえてきて隣に誰かが座った。
 チラリと横を見ると、座っていたのは黒猫だった。
「少年よ、ちとよいか?」
 当たり前ように猫が喋り始め……いやいや足音は?喋ってるし。
 唖然としていると、猫が続けて話出す。
「お主は……見えすぎておるようだな。十中八九、サトリ病じゃろ。サトリ病とはサトリという妖怪が……うんぬん……」
 なんか語り始めた。妖怪?サトリ病?
「つまりだな、少年。デートをしよう」
 ようやく理解できる言葉が聞こえたが、
「……デート?」
 言葉として理解しても、感情がついてこない。
 ポンッと太鼓のような音が鳴ると共に、黒猫がワンピースを着た女性になった。
 彼女は、こちらに手を差し出しながら、
「行こう!少年よ!」
 そう言って笑った。
ファンタジー
公開:26/04/23 20:00

猫目ちゅん

のんびり屋さんです。優しいお話が好きです。読んでくださる方が、一瞬でも癒されたらいいなと思いながら書いています。癒し系小説家になりたい。サムネのイラストも描いています。

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容