幽霊船のメッカ
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古くから海賊伝説の有るQ市では、夏真っ盛りの時期になると、深い霧と共に世界各地から幽霊船が帰港する。そして、四日ほど停泊した後再び、大航海の旅に出るのだ。私はそんな田舎の風物詩を、興味津々な先輩と見物しに、小旅行にやってきた。
「色んな種類の船が有りますねー。全部ボロボロだけど。にしても、なんで皆この時期なんでしょう」
「謎だね。彼らはまるで自分たちが死んでいるとは思っていないみたいだ。この町の人たちも、幽霊船をそういうもんだと受け入れているようだし。いや、あるいは……」
「あるいは?」
「自分たちが死んでいるとわかっているから来るのかな。──違うな、その両方なのかもな」
「死んでるって自覚したうえで、毎年この時期になるとここに帰ってくるんだ。まるで、誰かに『ただいま』って告げに来たみたいにさ」
「えっ」
「『盆・ボヤージュ』って言うだろ?」
「色んな種類の船が有りますねー。全部ボロボロだけど。にしても、なんで皆この時期なんでしょう」
「謎だね。彼らはまるで自分たちが死んでいるとは思っていないみたいだ。この町の人たちも、幽霊船をそういうもんだと受け入れているようだし。いや、あるいは……」
「あるいは?」
「自分たちが死んでいるとわかっているから来るのかな。──違うな、その両方なのかもな」
「死んでるって自覚したうえで、毎年この時期になるとここに帰ってくるんだ。まるで、誰かに『ただいま』って告げに来たみたいにさ」
「えっ」
「『盆・ボヤージュ』って言うだろ?」
公開:26/04/18 20:00
更新:26/04/18 19:46
更新:26/04/18 19:46
最近ショートショートを始めた修行中のド素人です。
基本的にnoteにて投稿しております。
一部フォーマットのあったものをこちらでも投稿させて頂きたいです。
note→https://note.com/great_heron1630
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