月仕舞い

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月の兎はおっちょこちょい。
跳ねた拍子に踏み外し、天から地へと真っ逆さま。
慌てたところで後の祭り。空位の月は狙い時。
兎に代われと子から亥まで、ぐるりと十二支争奪戦。
我も我もと大わらわ。
月神さまは閉口し、今日を限りと月仕舞い。
それに倣えと二十八宿。星行燈を落とします。
おかげで夜天はすっからかん。
晴れても朔月。満ちても曇り。
見かねた蛍は鵲に、「翼を貸しておやりなさい」
兎が月へ飛ぶ日まで。
空の明かりはお天道さまだけだったとさ。
ファンタジー
公開:26/04/17 00:00
更新:26/04/13 21:05

鹿野 秋乃

毒にも薬にもならないお話ばかりです。

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