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むかしむかし、
何をしても長続きせぬ若者がおりました。
畑も三日、
荷運びも五日、
習い事は月が変わる前にやめるので、
村では
「腰の軽い男だ」
と言われておりました。
そこへ黒い羽織の男が現れ、
平たい黒石をひとつ売りました。
「石の上にも三年」
と申しました。
若者は石を庭へ置き、
朝から晩まで座るようになりました。
初めのうち石は冷たく、
立つたび脚がしびれました。
けれど日がたつと、
若者は用もなく歩き回らなくなり、
村の者は
「今度こそ落ち着いた」
と褒めました。
三年目の春、
町の職人が弟子を取りに来ました。
若者は立ち上がりましたが、
片足だけが少し遅れ、
踵が土をこすりました。
黒い羽織の男は、
ぬくもった石に手を置いて申しました。
「ええ。
よう馴染みました」
何をしても長続きせぬ若者がおりました。
畑も三日、
荷運びも五日、
習い事は月が変わる前にやめるので、
村では
「腰の軽い男だ」
と言われておりました。
そこへ黒い羽織の男が現れ、
平たい黒石をひとつ売りました。
「石の上にも三年」
と申しました。
若者は石を庭へ置き、
朝から晩まで座るようになりました。
初めのうち石は冷たく、
立つたび脚がしびれました。
けれど日がたつと、
若者は用もなく歩き回らなくなり、
村の者は
「今度こそ落ち着いた」
と褒めました。
三年目の春、
町の職人が弟子を取りに来ました。
若者は立ち上がりましたが、
片足だけが少し遅れ、
踵が土をこすりました。
黒い羽織の男は、
ぬくもった石に手を置いて申しました。
「ええ。
よう馴染みました」
ファンタジー
公開:26/04/13 12:00
更新:26/04/10 20:00
更新:26/04/10 20:00
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