サティスファクション
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ホテルのベッドで女が横になっている。服が乱れている。その隣に、男が横になっている。半裸だ。男が身を起こす。そして、ベッド横の小さなテーブルの上のタバコとライターを手に取る。男は女をちらりと見る。女は男を見ている。男はタバコに火をつける。女が、乱れた服をたくし上げる。胸があらわになる。そこには大きな穴が開いている。その穴には金属の皿が埋め込まれている。つまり女の胸には灰皿が取り付けられている。この女は昔、失恋が原因で胸に穴が開いた。その穴を何かに使えないかと考えた結果、女はその穴を灰皿に加工した。女はタバコを吸うわけではなかった。失恋した相手の男はタバコを吸っていた。女は愚かだったのだ。女は男の脚を指で撫でた。男はほほ笑み、女の胸の灰皿にタバコの灰を落とした。女は目を閉じた。やがて男は女の胸の灰皿にタバコを押し付けるだろう。その時の微妙な感触が女は好きだった。
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公開:26/03/27 22:31
短い読み物を書いています。その他の短編→ https://tomokotomariko.hatenablog.com/
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六井象