ガタンゴトン

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母の胎内で私達人間はユラユラ揺られていた。

ロッキングチェアやハンモックの揺れを心地よく感じるのは必然だろう。

いい年の大人になった自分が最大級に安心できる場所……。

そう、電車だ。

満員電車は好きじゃないが私には無縁だった。

通勤時間はラッシュアワーから外れているし、そもそも郊外に向かう電車なので乗車している人が少ないのだ。

私は車窓からキラキラ光る水面をぼんやりと眺めたり、山頂から降下する猛禽類を観察したり、雲の形を見て天気を予想してみたりした。

また、読書なんかもしてみたりしてあたかも優雅な貴婦人のような気分に浸っていた。

ガタンゴトン、ガタンゴトン。

心地の良い揺れに、時折睡魔がアポイントメントも取らずにやってくるが、それもまた一興……。

ガタンゴトン、ガタンゴトン。

「次は、終点〇〇駅」

あぁ、名残惜しい
その他
公開:26/03/25 18:09

阿波 狸

ショートショートって400字以内で大どんでん返しがある文章ってことなんですね。ちょっと難しそうなんで散文書きながらちょっとずつ練習して行こうと思います。

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