東京ブギウギ

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 電車に乗っていた。吊革につかまって立っていた。隣に、おっさんの腕があった。やはり吊革につかまっている。その腕に、文字が書かれていた。『焼肉用』そう書かれていた。おっさんは駅で降りていった。飲食店街が有名な駅だ。数日後、そのおっさんを再び電車で見かけた。片腕がなくなっていた。俺はそれを見てほっとした。おっさんは残った片腕で、しきりに脇腹を撫でていた。今度は脇腹にあの文字が書かれているのだろうと直感した。俺はおっさんと同じ駅で降りることにした。
ホラー
公開:26/03/18 09:51

六井象

短い読み物を書いています。その他の短編→ https://tomokotomariko.hatenablog.com/

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