子どもたちの未来のために
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電車に女が乗っていた。女は大きな人形と手をつないでいた。人形の顔はのっぺらぼうだった。その顔には、油性ペンで『子ども』と書かれていた。周りの乗客が、女を哀れな目で見ていた。やがて女は、その哀れな目線に気づいた。女はジーンズのポケットから油性ペンを取り出した。そして、人形の顔の『子ども』の文字の上に『かわいい』と書き足した。『かわいい子ども』周りの乗客たちは女から目をそらした。女は誇らしげな表情をしていた。
ホラー
公開:26/03/12 19:50
短い読み物を書いています。その他の短編→ https://tomokotomariko.hatenablog.com/
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六井象