犬小屋と光

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 隣家は汚くて小さい。そしてその汚くて小さい家に相応しい、汚くて小さい庭がある。そしてその汚くて小さい庭に相応しい、汚くて小さい犬小屋がある。その犬小屋の入り口には、油性ペンで、汚くて小さい文字が書かれている。『神様』そう書かれている。神様を飼っているのか。まさかな。その犬小屋を見るたびにモヤモヤしていた。ある夜、窓辺でタバコを吸いながら外を見ていた。小さな光が視界の端に見えた。その光は、例の犬小屋の中から発せられていた。えっ。まさかな。慌てて外に出て、そっと隣家に忍び込んだ。そして、庭に行った。光は確かに犬小屋の中からだ。恐る恐る、犬小屋の中を覗いた。まさかな。まばゆい光だったが、やがて目が慣れてきた。犬小屋の中には、電球が置かれていた。その電球が、光を発していた。その場に崩れ落ちた。ほっとした。その瞬間、背後に気配を感じた。
ホラー
公開:26/03/07 15:57

六井象

短い読み物を書いています。その他の短編→ https://tomokotomariko.hatenablog.com/

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