第6話:休戦1918 ― 戦争は終わり、構造が残る

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1918年11月11日。午前11時。
西部戦線の銃声が止まった。

四年間続いた砲声と機関銃の音が消え、
戦場は突然の静寂に包まれる。

兵士たちは泥だらけの塹壕から顔を出し、
互いを見た。
誰も歓声を上げない。

ただ静かな空を見上げている。

カメラはその兵士を撮る。
戦争が終わった瞬間だ。

この戦争で四つの帝国が消えた。
ドイツ、オーストリア=ハンガリー、
オスマン、ロシア。

しかし戦争を可能にした装置は残った。

兵器工場。
国家総動員。
宣伝。
人間を数として扱う仕組み。

世界はそれを壊さなかった。
次の戦争のために残した。

戦争は終わった。
だが構造は残る。

戦争は本当に
終わったのだろうか。
その他
公開:26/08/05 21:00
更新:26/03/05 04:54
#カメラが見た戦争

問い屋

問いを描くショートショートを書いています。
 
その違和感を、
まだ持ったままの人へ。
 
問いの続きを、ここにまとめています。

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