第7話:ヒトラー1933 ― 民主主義が独裁を生む

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1933年1月30日、ベルリン。
大統領官邸のバルコニーに一人の男が立つ。

アドルフ・ヒトラー。

眼下には松明の列。
夜の街を赤く染める群衆が叫ぶ。
カメラはその熱狂を撮る。

その日、銃声は鳴っていなかった。
彼は暴力で権力を奪ったのではない。
選挙と議会の手続きによって、
首相に任命された。

やがて議会は機能を失い、
反対派は逮捕され、
新聞は同じ言葉を繰り返す。

人々はそれを
「秩序の回復」と呼んだ。

失業は減り、
巨大な道路が造られ、
軍隊は再び拡張されていく。

民主主義は、
自らの仕組みを通して
独裁を生み出した。

政治は戦争を
正当なものへと変えていく。

人々はいつ
独裁を選ぶのだろうか。
その他
公開:26/08/08 21:00
更新:26/03/05 05:59
#カメラが見た戦争

問い屋

問いを描くショートショートを書いています。
 
その違和感を、
まだ持ったままの人へ。
 
問いの続きを、ここにまとめています。

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