憧れのヒーロー

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「大きくなったら、ヒーローになる」

それが、子供の頃の男の口癖だった。
成長した男は、ヒーロー養成機関に入り、トップの成績を収めた。
だが、精神面のテストで『問題あり』とされた。
男はヒーローになれなかった。

人生の目標を失い、男は街を彷徨った。
そのとき、ひったくり事件に遭遇した。
男は能力で犯人を制圧し、奪われたバッグを取り返した。

「ありがとうございます。あなたはヒーローです」

その言葉で、男は自らヒーローになると決めた。
そして、街の犯罪者を捕らえ続けたが、犯罪は消えなかった。
やがて男は、罪の軽重を問わず、犯罪者の命を奪った。

「俺が法になる」

そう言うと男は、街を力と恐怖で支配した。
だが、男の前にヒーローとなった同期生たちが立ちはだかった。
激闘の末、男は倒れた。

薄れゆく意識の中、男はヒーローを見つめる幼い自分を見ていた。
その眼差しは、きらきらと輝いていた。
SF
公開:26/02/25 23:00
更新:26/02/25 23:56

加賀美 秋彦

加賀美 秋彦と申します。
2025年4月から、ショートショートを書き始めました。
色々なジャンルの作品を書いています。
よろしくお願いします。
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