サン

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 掃き出し窓の隣でサンは午睡していた。微かに笑顔を浮かべながら正午の陽射しを自身の体毛いっぱいに溜め込んでいる。
 サンははじめてうちへ来たときからこの窓のそばを気に入っているようだった。熱をいっぱいに溜め込んだサンはまるで太陽のように思えて、だからサンと名付けた。
 今私は午睡するサンに近づいてその毛先を撫でた。サンの温かな熱が伝わってくる。同時に私の熱もサンに伝わっていることを意識する。
 私はしばらくの間ただ撫で続けた。その間も陽射しの先で太陽が私たちを見つめている。私は太陽も撫でてみたいと思ったが、背が少し足りなかった。
 私はサンに話しかける。
「お前の熱を太陽のところに持って行ってはくれないか」
 サンはまだごろごろとここちよい寝息を立てていた。
 
 
その他
公開:26/02/20 19:33

てっど

ぜひ仲良くしてください。 
高校生です。ジャンルは純文学、詩、SFが多いと思います。
物書き自体を最近始めたばかりなので、いろいろ教えていただけると嬉しいです。
 

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