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午後の縁側は、少し傾いている。
膝の上に白猫。
足元に黒猫。
若いころ、私は一人で決めてきた。
仕事も、家族のことも。
そのほうが速かった。
速かったが、
早すぎた。
息子の進路も、
部下の異動も、
「私が決めたほうがいい」と思っていた。
白猫が伸びをする。
黒猫がその尾を踏む。
小さく唸る。
譲らない。
だが、離れない。
白猫が私の指を噛む。
少し痛い。
黒猫がその指を舐める。
温かい。
縁側には三つの影。
昔は四つあった。
午後の光が、
空いた場所にも落ちる。
私は湯呑を置き、
二匹のあいだに手を差し入れる。
どちらの頭にも、
同じだけ触れる。
縁側の傾きが、
わずかにまっすぐに見えた。
膝の上に白猫。
足元に黒猫。
若いころ、私は一人で決めてきた。
仕事も、家族のことも。
そのほうが速かった。
速かったが、
早すぎた。
息子の進路も、
部下の異動も、
「私が決めたほうがいい」と思っていた。
白猫が伸びをする。
黒猫がその尾を踏む。
小さく唸る。
譲らない。
だが、離れない。
白猫が私の指を噛む。
少し痛い。
黒猫がその指を舐める。
温かい。
縁側には三つの影。
昔は四つあった。
午後の光が、
空いた場所にも落ちる。
私は湯呑を置き、
二匹のあいだに手を差し入れる。
どちらの頭にも、
同じだけ触れる。
縁側の傾きが、
わずかにまっすぐに見えた。
その他
公開:26/02/23 07:00
更新:26/02/23 00:36
更新:26/02/23 00:36
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