ごめんね
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少女は遊園地に行った時、ピエロに風船をもらった。赤い風船だった。少女は喜んだ。家に持ち帰って眺めた。ふわふわと漂う風船を眺めているうち、少女は思った。「割りたい」少女は家じゅうの尖った物を持ってきて、風船に刺した。鉛筆、待ち針、爪楊枝、菜箸、櫛。しかし、風船は割れなかった。風船は穴だらけになりながら、なぜかふよふよ漂っていた。少女はそのことを不思議に思った。やがて少女は風船がけなげに思えてきた。「ごめんね」少女はそう言って、風船にキスをした。その瞬間、風船はあっけなく割れた。
その他
公開:26/02/14 11:48
短い読み物を書いています。その他の短編→ https://tomokotomariko.hatenablog.com/
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六井象