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羊と麦が並ぶ市場に、
冷たい円盤が置かれた。
リディアの金貨。
刻印が、陽をはね返す。
重さは同じ。
音も同じ。
遠くの町まで、
それは通じた。
土地に触れ、
手に渡り、
汗の上を滑る。
やがて値がつく。
畑にも、
一日の労にも。
数は静かに残り、
指ではほどけなくなる。
借りた者の名は刻まれ、
返せぬ者の家が削られる。
金属は便利だった。
だが触れたものを、
同じ音にする。
夕暮れ、
市場に響く音は一つ。
違うはずのものが、
同じ音で鳴る。
その音だけが、
夜に残る。
冷たい円盤が置かれた。
リディアの金貨。
刻印が、陽をはね返す。
重さは同じ。
音も同じ。
遠くの町まで、
それは通じた。
土地に触れ、
手に渡り、
汗の上を滑る。
やがて値がつく。
畑にも、
一日の労にも。
数は静かに残り、
指ではほどけなくなる。
借りた者の名は刻まれ、
返せぬ者の家が削られる。
金属は便利だった。
だが触れたものを、
同じ音にする。
夕暮れ、
市場に響く音は一つ。
違うはずのものが、
同じ音で鳴る。
その音だけが、
夜に残る。
その他
公開:26/04/11 19:00
更新:26/02/12 05:51
更新:26/02/12 05:51
#歴史断面
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