運の悪い男

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ある村に運の悪い男がいた。男は道を歩けば犬に噛まれ、走れば泥の前でつまづいた。村の人は始めは男を笑っていたが、だんだん可哀そうになってきて、
 「一度お祓いをしてもらうのが良い」と言って男を連れ出した。そこで神主が言うことには
 「私には運の悪さを治すことはできません。しかし良い方法があります。」
 「一度目の不運は見逃して、二度目の不運を待ちなさい。」と。
男は怪しみつつも了解した。
 翌日屋根裏から音がするのに気が付いた。見ると泥棒が家の中に入ってくる。男は声を上げようとしたが神主の言葉を思い出し、無視して自分の部屋に戻った。直後玄関からも音がした。覗くとまた別の泥棒が入ってくる。泥棒は屋根裏に向かっていって、やがて両者が顔を合わせた。両者は驚きあって男の家から逃げ出した。
 神主の言葉の意味を理解した男はこれ以降、自身の不運を嘆くことはなくなった。
その他
公開:26/02/04 13:05

てっど

ぜひ仲良くしてください。 
高校生です。ジャンルは純文学、詩、SFが多いと思います。
物書き自体を最近始めたばかりなので、いろいろ教えていただけると嬉しいです。
 

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