花咲か爺の話(評価)

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昔、花を咲かせた老人がいた。
偶然だった、と記録にはある。
だが成果は確認され、褒美が出た。

周囲は方法を尋ねた。
老人は答えなかった。
本人にも、理由が分からなかったからだ。
ただ、その日は風が穏やかだった。

別の者が同じことを試した。
灰を撒き、声を張り、順序をなぞった。
花は咲かなかった。

失敗と判断された。
努力不足、理解不足、再現性なし。
評価は即座に取り消された。

後に分かったことがある。
最初の花は、条件が揃っただけだった。
技術ではなく、偶然だった。

だが帳簿には残らない。
評価は結果のみを見る。
再現できない成功は、
最初から無かったことになる。

今も人は言う。
「実力があったかどうかは、
もう一度できるかで分かる」と。
ファンタジー
公開:26/02/08 07:00

問い屋

その違和感を、
まだ持ったままの人へ。
問いの続きを、ここにまとめています。

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