共通の笑い

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異星人との交流が進んだ未来。
漫才師も異星人相手にネタを披露する時代になった。
そんな中、若手コンビは『電気羊は夢を見る』はネタ作りに苦労していた。

「昨日、犬に追いかけられてな」

異星人の観客は犬を知らず、笑わない。

「四本足の動物で――」

説明するほどテンポが悪くなる。
そこで異星人向けに切り替えた。

「三本目の触覚生えてきたら、焦るよな」

今度は、地球人の観客が笑わない。

「難しいなぁ。地球人にも異星人にもウケるネタって」

「地球人だけの頃もウケてへんけどな」

「いらんこと言うな!」

地球人が笑った。

「そこ笑うとこちゃうわ!」

今度は異星人が笑った。

「笑いのツボ、そこ!?」

「交互に笑うな!」

初めて、地球人と異星人が同時に笑った。

「宇宙共通のネタができたな」

「俺らの漫才がウケてへんってネタやけどな」

客席がどっと沸いた。

「もうええわ」
SF
公開:26/08/07 21:16
更新:26/08/08 15:13

加賀美 秋彦

加賀美 秋彦と申します。
2025年4月から、ショートショートを書き始めました。
色々なジャンルの作品を書いています。
よろしくお願いします。

作品イラストはフリー素材やAIで作成したものです。

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