必要とされる場所
2
3
職場で嫌なことがあった。僕は先日、通販で買ったばかりの「いつでも個室ボックス」を試してみることにした。
スイッチを押すと、オフィスにいる僕の頭上に透明な円筒の物体が現れ、身体をスッポリと包み込んだ。一連の流れは特殊な電波によってオフィスにいる誰にも気づかれることはない。
この筒に入っている間、僕は一人の時間を満喫できた。こちら側からは外の様子は丸見えだから、周りが僕のことを探し始めたら出ていけばいい。
今までトイレに逃げ込んでいた僕にとっては、素晴らしい物を手に入れたと思っていた。
僕が筒に入ってから三十分が経った。周りは無反応。一時間後も無反応。そしてとうとう、退社の時間になっても無反応……。
「あれ、来てたの?」
僕はその日のうちに退職を決めた。こんなに存在感がないのなら居なくても誰も困らない。
数日後、僕は興信所に再就職した。ターゲットを尾行するには存在感がないのが一番だった。
スイッチを押すと、オフィスにいる僕の頭上に透明な円筒の物体が現れ、身体をスッポリと包み込んだ。一連の流れは特殊な電波によってオフィスにいる誰にも気づかれることはない。
この筒に入っている間、僕は一人の時間を満喫できた。こちら側からは外の様子は丸見えだから、周りが僕のことを探し始めたら出ていけばいい。
今までトイレに逃げ込んでいた僕にとっては、素晴らしい物を手に入れたと思っていた。
僕が筒に入ってから三十分が経った。周りは無反応。一時間後も無反応。そしてとうとう、退社の時間になっても無反応……。
「あれ、来てたの?」
僕はその日のうちに退職を決めた。こんなに存在感がないのなら居なくても誰も困らない。
数日後、僕は興信所に再就職した。ターゲットを尾行するには存在感がないのが一番だった。
その他
公開:26/08/06 15:58
初めまして。昔から小説を書くのが好きでした。ショートショートの魅力に取り憑かれ、日々ネタ探しに奔走する毎日です。
小説のコンセプトは【ドアノブの静電気くらいの刺激を貴方に】です。
皆様、どうぞ宜しくお願い致します。
※XにてKindleでミステリーでハートフルなコメディ小説を販売しています!
X
https://twitter.com/K0TvdKqCqJYL1JK?s=09
ログインするとコメントを投稿できます
セイロンティー