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あれだけ果物はやめてくれと言っているに、あいつは果物を持って見舞いに来る。
だいたいおれは胃癌で、胃を切除したばかり。食べられるわけがない。
そう、あいつに何度も繰り返しているのに、「そろそろ良くなったかな」とまた果物をもってくる。いまやテーブルに置かれた果物籠から溢れている。
ブドウに桃に杏子にレモンにメロンにクルミまで。ブドウにいたっては紫と緑の2種類ある。
いった、この果物をどうしようというのか。
「あらもったいないわね」
と言いながら、ときおり看護婦さんがブドウの粒をつまんでいく。
おれは気が付いた。
あいつが、この果物を本当に渡したい相手を。
だいたいおれは胃癌で、胃を切除したばかり。食べられるわけがない。
そう、あいつに何度も繰り返しているのに、「そろそろ良くなったかな」とまた果物をもってくる。いまやテーブルに置かれた果物籠から溢れている。
ブドウに桃に杏子にレモンにメロンにクルミまで。ブドウにいたっては紫と緑の2種類ある。
いった、この果物をどうしようというのか。
「あらもったいないわね」
と言いながら、ときおり看護婦さんがブドウの粒をつまんでいく。
おれは気が付いた。
あいつが、この果物を本当に渡したい相手を。
その他
公開:26/07/31 22:41
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齊藤 想