ようかい冷えてます

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近所の雑貨屋に『ようかい冷えてます』という貼り紙がされていた。昼間も暗い、さびれた店だ。興味をひかれたぼくは、おこづかいをにぎりしめて店の引き戸を開けた。
「いらっしゃ〜い」
どこからかしゃがれた声が聞こえてくるけれど姿は見えない。両側には天井まで届きそうなほど高い棚。細い通路の奥には、薄暗い明かりを宿した提灯がぶら下がっていた。ぼくは勇気を出して言った。
「妖怪ください! よく冷えたヤツ!」
「いくら持ってるんだい?」
耳元で声がした。ろくろ首だ! ぼくは恐怖で歯をガタガタさせながら答えた。
「に⋯⋯二百円!」
「じゃあ百円におまけしとくよ」と、お金を受け取ったのは、モルモットそっくりなスネコスリ。
豆腐小僧が頭に乗せたカゴから出してくれた青白いアイスは、冷たくてとても甘かった。
翌日、貼り紙は『ようかん冷えてます』に書き直されていた。店番は、おばあちゃんしかいなかった。
ファンタジー
公開:26/07/17 21:45

いちいおと

☆やコメントありがとうございます✨

作品のイラストはibisPaintやAIで作成しています。

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