旧魔導端末

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戻紙城塞の地下には、旧魔導端末がある。

青白く光る箱で、開け方を知る者はいない。
ただ、紙戻し課の紙は、最後に必ずそこへ運ばれる。

端末が唸った翌朝、塔の人足欠乏表に赤が増える。

「直せないのか」

タカシが聞くと、紙戻し騎士長は首を振った。

「古いものなので、人の手で補います」

セウゴは端末の横に積まれた札を見た。

再入力。
再確認。
再照合。
再転記。
本人呼出。

同じ名が何度も並んでいる。

画面に、薄い文字が浮かんだ。

処理中。

タカシは笑った。

「なんだ、動いてるじゃないか」

その直後、端末の口から紙が吐き出された。

未処理。

赤い点の増えたセウゴの名が、確認者欄にあった。

端末は、また静かに唸った。

そばの椅子が、一つこちらを向いた。
ファンタジー
公開:26/07/15 18:00
更新:26/07/10 13:28
#紙戻し課

問い屋

問いを描くショートショートを書いています。
 
その違和感を、
まだ持ったままの人へ。
 
問いの続きを、ここにまとめています。

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