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―もう、見えんくなっとうよ
飲み干したラムネの瓶をかざす
指先に残る雫の冷たさだけが
灼ける肌の熱を静かに奪っていく
―そっちゃね、さっきまで、あんなにすごかったとにね
空に置かれた絵具は、もう淡いおもかげでしかない
―ね、これ、持って帰れると?
―どうやろか、なんもなく見えるとよ
―そっちゃね、からっぽね
目を閉じても、あの刺すような透明が焼きついて離れない
深い水の谷間へと深くもぐりこんだときのような
耳の奥がツンとする沈黙
―寂しくなか?
―んん、けど、まぶしかね
―ね、帰らんとね
瓶の底で、ビー玉がからんとつぶやく
見上げた先には、言葉にするのが意味のないほど
深く、底のない夏がどこまでも広がっていた
―行こか、待っとうよ、青が
波のざわめきのすきまに、新しい季節の兆しがあった
.
飲み干したラムネの瓶をかざす
指先に残る雫の冷たさだけが
灼ける肌の熱を静かに奪っていく
―そっちゃね、さっきまで、あんなにすごかったとにね
空に置かれた絵具は、もう淡いおもかげでしかない
―ね、これ、持って帰れると?
―どうやろか、なんもなく見えるとよ
―そっちゃね、からっぽね
目を閉じても、あの刺すような透明が焼きついて離れない
深い水の谷間へと深くもぐりこんだときのような
耳の奥がツンとする沈黙
―寂しくなか?
―んん、けど、まぶしかね
―ね、帰らんとね
瓶の底で、ビー玉がからんとつぶやく
見上げた先には、言葉にするのが意味のないほど
深く、底のない夏がどこまでも広がっていた
―行こか、待っとうよ、青が
波のざわめきのすきまに、新しい季節の兆しがあった
.
青春
公開:26/07/11 02:29
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あまなす / 雨茄子