改善係
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紙戻し課に、改善係の席が置かれた。
差し戻し削減のためだという。
昨日まで空洞席だった場所だ。
机には、紙束と赤鉛筆と呼出札が並んでいる。
「おれの席じゃないよな」
セウゴが言うと、紙戻し騎士長は首を振った。
「席ではありません。改善の置き場です」
タカシは隣で笑おうとして、やめた。
セウゴは紙束をめくった。
同じ名。
同じ戻し。
同じ確認。
同じ呼出。
人足を減らす案を書くはずだった。
だが、どの欄にも最後は同じ言葉が必要になる。
経験者確認。
セウゴは自分の名を探しかけ、指を止めた。
「これを書いたら、また誰か呼ばれる」
騎士長はうなずいた。
「慣れた者に聞くのが、一番早いので」
呼出札が静かに震えた。
タカシは一歩下がった。
セウゴは赤鉛筆に触れず、紙の端だけを押さえた。
朱線がひとりで伸びた。
改善案未完。
騎士長は、何も言わず控えを取った。
差し戻し削減のためだという。
昨日まで空洞席だった場所だ。
机には、紙束と赤鉛筆と呼出札が並んでいる。
「おれの席じゃないよな」
セウゴが言うと、紙戻し騎士長は首を振った。
「席ではありません。改善の置き場です」
タカシは隣で笑おうとして、やめた。
セウゴは紙束をめくった。
同じ名。
同じ戻し。
同じ確認。
同じ呼出。
人足を減らす案を書くはずだった。
だが、どの欄にも最後は同じ言葉が必要になる。
経験者確認。
セウゴは自分の名を探しかけ、指を止めた。
「これを書いたら、また誰か呼ばれる」
騎士長はうなずいた。
「慣れた者に聞くのが、一番早いので」
呼出札が静かに震えた。
タカシは一歩下がった。
セウゴは赤鉛筆に触れず、紙の端だけを押さえた。
朱線がひとりで伸びた。
改善案未完。
騎士長は、何も言わず控えを取った。
ファンタジー
公開:26/07/18 18:00
更新:26/07/10 13:30
更新:26/07/10 13:30
#紙戻し課
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