変わりたい

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 ムダに聴いてた音楽を今は聴かなくなった。誰もいない抜け殻みたいな箱に仕舞い込む私。恋に染まる距離感は分からないけど、近くにいた記憶はある。嘘の幸せに近づいたのは、私の方なのに、また胸が痛んだ。息すら乾いているのかと思いながら、ダラダラと夜を越す。ドアの向こうにケーキがあった。甘いくせに健康的な味。今夜は調子よく眠れそう。
 どんな時だって、信じた明日が来るわけではない。欲しかった夢なのか、本当に欲しかったものは何だろうか。損にならなければ、別に何でも良いけど。でも、ちっぽけな言葉にはしたくない。自分でいられなくなるから。
「変わりたい」
 きっと真面目な性格なんだろうな。脆い言葉でも、聞けば分かる奇跡の瞬間。いつか戻っておいで。そう聞こえたことに意味があるから。今日の便のチケットを握りしめ、瞳を閉じる。窓の外から、ありふれた「好き」というセリフが聞こえる。ああ、沢山の恋が実りますように。
青春
公開:26/06/28 15:22

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