会社のため

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三枝さんは、
報告書を書くようになった。

備品の不足。
会議室の重複。
共有フォルダの未申請。

小さなことほど、
残しておいた方がいい。

そう言ったのは、
上長だった。

三枝さんは、
日付を書いた。
時刻を書いた。
関係者名を書いた。

新人の欄も、
少しずつ増えた。

昼休み後、
戻りが遅い。

鍵の返却時、
向きが逆。

配布時、
不在。

質問前、
少し黙る。

どれも、
間違いではなかった。

月末、
上長が言った。

「最近、
少し気になりますね」

三枝さんは、
首を横に振った。

「責めたいわけでは
ないんです」

それから、
報告書の端をそろえた。

翌朝、
新人の席に、
面談予定の紙が置かれていた。

理由欄には、
定着支援面談、とあった。
その他
公開:26/07/05 12:00
更新:26/06/28 18:47
#鍵束を渡された人

問い屋

問いを描くショートショートを書いています。
 
その違和感を、
まだ持ったままの人へ。
 
問いの続きを、ここにまとめています。

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