ふたりの関係

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「図書室ってなんか好き」

「キミの場合、たんに話すのが好きなんでしょ」

「ああ、そうかもね」

「話をするとこじゃないんだよ、図書室は」

「えええ」

「何をいまさら」

 こんなやり取りをしてみても、僕たちはただそれだけ。急な雨に「ごめんねえ、傘持ってきてなくてさあ」とこっちの返事も待たず傘に入ってくるような子ではないし、そもそもそんな関係でもない。

「そろそろ帰る?」

「そうだね」

 廊下を歩いているときはそんなことなかったのに、下駄箱に来てみると外は大騒ぎ。

「いやあ、雨かあ」

 言いながらも持ってきておいてよかったと胸をなでおろし、僕は傘を開いた。

「ごめんねえ、傘持ってきてなくてさあ」

「え」

 キミの肩が、かすかに触れる。

「……」

「どしたの? はやく行こ」

「あ、うん」

 僕たちはいつのまにか、そういう関係になっていた。










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青春
公開:26/07/03 14:02

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