銀行強盗

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「キャー!」
叫び声が響き渡る。
声の方向に目を向けると、黒服の男が女性銀行員にナイフを向けていた。
「さっさとこれに金を詰めろ!」
強盗はボストンバッグを投げ捨てる。
「ちょっと待て。」
緊張の中、男性が声を上げた。
「俺が身代わりになる。だから、美香を解放してくれ。」
「雄一...」
美香の潤んだ瞳が、雄一をまっすぐ見つめる。
強盗は落ち着いた様子で鼻で笑う。
「この期に及んで熱々ラブロマンスかよ。さっさと金を用意しろ。」
「ちょっと待ちなさい。」
妙齢女性の声が銀行内に広がる。一斉に人々の目線が一点に集まる。
「お小遣いなら口座に振り込んだって言ったでしょ。」
狼狽える強盗。
「あんなんじゃ足んないよ、ママ。」
一斉に人々の目線が強盗に移る。
その刹那、美香の肘が強盗の顎に突き刺さる。
「非力なマザコンが銀行強盗なんかすんな!」
美香を見つめる雄一の瞳が、ジワジワと潤んだ。
ファンタジー
公開:26/06/21 17:32

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