正解スキル水

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「正しい言葉は、
魂の濁りを流すのよ」

ミラはそう言って、
小瓶を差し出した。

ラベルには、
正解スキル水。
会員価格、三割引。

トーマは疑いながら飲んだ。

昼、
武器屋で値切ろうとして、
口が勝手に動いた。

「この剣は値段ほど
切れ味がありません」

店主の顔が曇った。

ギルドでは、
冒険者の討伐報告を聞いて、
また口が動いた。

「倒した数、
三匹ほど多いです」

受付の列が止まった。

翌朝、
トーマはお告げギルドの
相談窓口で申立書を書いた。

受付官セリが読む。

「被害内容は」
「正しいことを言ったら嫌われた。
 あと、この分類名は不正確です」

セリは目を細めた。

「効果は継続していますね」

ミラがうなずく。

「魂の棚卸しね」
「俺の居場所が棚から落ちたんだが」

セリは小瓶の裏を見た。

使用後反応欄。
対人関係悪化。
業務停滞。
浄化反応。
返金対象外。
ファンタジー
公開:26/06/26 12:00
更新:26/06/25 05:12
#お告げ女神と再出発窓口

問い屋

問いを描くショートショートを書いています。
 
その違和感を、
まだ持ったままの人へ。
 
問いの続きを、ここにまとめています。

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