とりあえず、満腹感。

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ラーメン屋のカウンター。
スマホのカメラを手に、レポーターの女が座った。
「今日おじゃましているのは……」
大将にレンズを向けた。
「大将。この店のこだわりは何でしょうか?」
「客はラーメンに集中しろってことだ」
「なるほど……だから、あの張り紙ですか」
『私語禁止 スマホ禁止』
「そうだ」
店内には、麺をすする音だけが聞こえていた。
「スープは厳選食材を使って煮込んでるんですか?」
「いいや」
大将が窓の向こうを指さした。
「……業務用スーパーですか?」
「そうだ」
女は、客の一人に声を掛けた。
「お味のほうはどうですか?」
「ふつう」
「では、なぜこの店を……」
「安いから」
女は録画を止め、店を出た。
すると、店の前には長い行列ができていた。
おわり
その他
公開:26/06/14 23:51
寓話 ブラック ズレ 風刺 会話劇

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