透明は無関心

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「やさしいんだねきみは」

その言葉は、純粋で濁りのない透明に近いガラスの心に長い間入っていた。

ガラスに漂うその言葉は、彼女の振る舞いにも似た華麗さを醸し出していた。
ただ眺めるだけで心地がよかった。


「ごめんね。きみには寄り添えないんだ」

涙を流したのは、あの言葉が心に入ってから幾月かが経った後だった。

「きみに誤解をさせてしまっていたわたしのせいだよね。きみの目が透明だって。
覚えてるよ。あの時の事。」

お互いそれ以上の事は言わなかった。


ぼくの目を「透明で綺麗」と褒めてくれたあの時と同じ空間が、ぼく一人を今静寂で包んでいる。

感情の渦は涙で濁っているのか、透明とはとても言えない。
いや、ガラスの心という容器が汚れているから、中がしっかりと見えていないのかも知れない。

透明がこんなにも汚れた色だなんて知らなかった。
知りたくなかった。
青春
公開:26/06/12 22:07

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