ショートホープ

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海沿いの通りを歩いて家に向かっていた。僕の足元に雨粒が落ちてきた。瞬く間に雨粒の勢いが増す。水たまりが川となりスニーカーを濡らす。僕は急いで橋の下に駆け込んだ。乾いた地面が迎えてくれた。タバコの吸い殻を足で払いのけ地べたに座った。吸い殻にはショートホープと書いてあった。コンビニ袋の中から缶ビールを取り出しプルタブを開けた。勢いよく飛び出した泡がメガネに降りかかる。何事もなかったかのように缶を口につけ、残り3分の2ほどになってしまったビールを一気に飲み干した。コンビニ袋の中にはビールがもう1本残っていた。元々揺れて泡立っていたのか、橋の下に駆け込んだ際に揺れたのか。僕は残された缶ビールが揺れていないと信じることにした。手首に巻いていた輪ゴムを缶の口に巻いてみた。全てが上手くいくような気がした。橋の隙間から差し込んだ灯台の光が、泡だらけのメガネを照らす。僕はメガネを外しTシャツで拭いた。
青春
公開:26/06/07 20:10

すけ3

日常がふっと壊れる瞬間の話を書いています。ご感想お待ちしています。
普段は山を走ったり、保護犬2匹と散歩したり、仲間とワイワイしています。

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