持ち寄りの席
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王都には、
集まりたい人のための
小さな広間があった。
料理を持つ者。
楽器を持つ者。
昔の肩書を
そっと置いてくる者。
入口には名簿があった。
友人。
家族。
恩師。
元同僚。
いま一緒に働く人。
その横で、
白い猫が丸くなっていた。
遅れて来た者がいても、
猫は目だけを開け、
また眠った。
黒い猫は違った。
皿の間を走り、
席札を落とし、
置かれた肩書を
前足で払った。
「こら」
幹事の男が拾おうとすると、
黒猫は一枚だけくわえて逃げた。
男の名前だった。
追いかけた先、
広間の隅に
小さな椅子があった。
皿だけが、
伏せて置かれていた。
白い猫がその上で、
ゆっくり伸びをした。
男は進行表を
折りたたんだ。
戻ると、
黒猫が空いた皿の上に
男の席札を置いていた。
誰も、
乾杯の声を待っていなかった。
集まりたい人のための
小さな広間があった。
料理を持つ者。
楽器を持つ者。
昔の肩書を
そっと置いてくる者。
入口には名簿があった。
友人。
家族。
恩師。
元同僚。
いま一緒に働く人。
その横で、
白い猫が丸くなっていた。
遅れて来た者がいても、
猫は目だけを開け、
また眠った。
黒い猫は違った。
皿の間を走り、
席札を落とし、
置かれた肩書を
前足で払った。
「こら」
幹事の男が拾おうとすると、
黒猫は一枚だけくわえて逃げた。
男の名前だった。
追いかけた先、
広間の隅に
小さな椅子があった。
皿だけが、
伏せて置かれていた。
白い猫がその上で、
ゆっくり伸びをした。
男は進行表を
折りたたんだ。
戻ると、
黒猫が空いた皿の上に
男の席札を置いていた。
誰も、
乾杯の声を待っていなかった。
ファンタジー
公開:26/06/07 22:00
更新:26/06/08 04:51
更新:26/06/08 04:51
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