透明な銃

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「バン!」

男はなんとなく指鉄砲でテレビを撃った。
すると、画面が砕けた。
男は驚いたが、偶然だと思った。

翌日、男は嫌いな上司に指鉄砲を向けた。

「バン……」

上司は倒れ、そのまま亡くなった。
それ以来、男は透明な銃で次々と人を撃った。
初めは悪人を狙ったが、やがて気に入らない人まで撃った。

ある休日。
男は公園のベンチに座り、道行く人に指鉄砲を向けていた。

「バン!」

男の声ではなかった。
振り向くと、指鉄砲を構えた幼い少年がいた。
男は胸を押さえ、その場に崩れ落ちた。
少年は母親に駆け寄った。

「バン!」

母親は胸を押さえて、大袈裟に倒れる真似をした。
少年は不満そうだった。

「もう、あのおじさんみたいに倒れてよ」

少年の指差した先には、男が前のめりに倒れていた。

「うちの子がすいません。もう起きても大丈夫ですよ」

だが、男は二度と起き上がることはなかった。
その他
公開:26/06/08 23:41
更新:26/06/08 23:44

加賀美 秋彦

加賀美 秋彦と申します。
2025年4月から、ショートショートを書き始めました。
色々なジャンルの作品を書いています。
よろしくお願いします。

作品イラストはフリー素材やAIで作成したものです。

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