実績ゼロ卒業証明

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王都には、
副業実績を証明する窓口があった。

月五万は設計できます。

看板の前で、
セウゴは足を止めた。

「設計より、
依頼が先では」

横からワイゴが
のぞき込んだ。

「セウゴ君、
そこが素人だ。
まず“始めた人”になるんだよ」

申請書には、
できることを三つ選ぶ欄があった。

文章作成。
業務改善。
資料制作。

セウゴは、
どれにも丸をつけられなかった。

係員は別の紙を出した。

実績ゼロ卒業ロードマップ。

発信開始欄。
実績準備欄。
提案予定欄。

「これで依頼が来ますか」

係員は印を押した。

「依頼が来た方の声を、
次の案内に載せます」

紙の最下部には、
すでに例文が入っていた。

何もない私にも、最初の証明ができました。

セウゴはまだ、
何もしていなかった。

隣で、ワイゴがうなずいた。

「よかったな。
もう体験者だ」
ファンタジー
公開:26/06/05 09:00
更新:26/06/05 08:06

問い屋

問いを描くショートショートを書いています。
 
その違和感を、
まだ持ったままの人へ。
 
問いの続きを、ここにまとめています。

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