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空き缶のカラコロカランと転がる音の似合う夜、私は裁縫箱を持って近所の歩道橋に上り、遠くのビル街の上に広がる白んだ夜空を見つめる。

時間を忘れた様にいつまでも明るさが瞼を落とさない夜空には星が一つも無く、雑踏の不規則なリズムや車のクラクション、なんだか息苦しい匂い、全部丸ごと瞬きもせずに見下ろしている。

裁縫箱から鋭いはずなのに温かい針穴のついた秒針とカモミールの甘い香りがする糸を取り出して、見えないけれど確かにそこに潜んでいるはずの星たちへコンダクトするように夜更かし気味で年中白く霞んでいる都会の夜空の冷たい光の幕だけを狙い、優しい香りの糸を通した温もりの秒針を丁寧にカチコチと動かしてぐし縫いを施し、眠らぬ夜空にギャザーを作って光をぐっと絞っていく。

歪な明るさが絞られ、時間の感覚を取り戻した夜空が黒い眠りを思い出すと、光の幕の向こうに控えていた星も夜空の寝息に合わせて瞬き出した。
公開:26/06/04 00:00
あ、じ、さ、い、で作文 内容は紫陽花関係ないけど いい感じにぶれた紫陽花の写真

ネモフィラの旅人( 雨宿り中 )

旅人なのでいたりいなかったりします
6月はガーデンへ紫陽花を咲かせに参ります

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