シチュエーション:お寿司屋さん

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「食べらんないのある?」

「ヒカリモノ、ちょっと苦手」

「ああ、わかるわ」

「ダメなのあるの?」

「んん、なんだろなあ…」

考えていたら

「おじさん、たまごダメでねえ」

と、カウンターのあちらから低い声が

見てみると、ほのかな酢飯の香りの向こうから、お店のご主人がにっこりとした笑顔をしてみせる

友人と顔を見合わせる

思いは一緒のよう

「たまご、ダメなんですか?」

そろった声で聞いていた

「ダメっていうか、おじさんが小さかったころは、たまごも高価でねえ… それで…」

そうなんだあ、と呟く友人

私も、心のなかで…

「ああ、ごめんねえ、ヘンな話しちゃって」

「いえ…」

「気にせず、たくさん食べてってくださいねえ」

「ええ…」

どれもおいしいお寿司だったのだけど…

なんだか、たまごは注文できなかった




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青春
公開:26/05/31 14:20

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